日本語ラップcom主催イベント「第一回 MR.日本語ラップ」観戦記

第一回「MR.日本語ラップ」を観戦してきた。

 

 

ライター:穴ぐら虫

 

本大会の試合をYouTubeで見る

 

 





 

渋谷FAMILYにて『MR.日本語ラップ』 #MJR を見てきた。

 

主催はバトル実況で有名なMC派遣社員さん、そして彼が寄稿しているサイト日本語ラップ.com

 

 

初戦から怨念JAP(写真右) vs よんろく(写真左)という戦極U-22本選出場も決めている実力者同士の対決。

 

ゲストバトラーでもともとシード枠だったが、諸事情により不参加となったTERA_Zさんの位置に入った怨念さん、

 

TERA_Zの代わり 上げてく狼煙」と勝利。

 

そして大会名の通り、バトルビートは日本語ラップの名曲ばかり。初戦から4試合目まではNITRO MICROPHONE UNDERGROUNDの『NITRO MICROPHONE UNDERGROUND』から。

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1回戦とシード戦が終了して、ゲストバトラーたちは順当に勝利。

 

shima(写真右)「マイメンが開いたイベントだ あとでライブでかます その前に夢句お前を殺す」

夢句(写真左)「マイメンが開いたイベントか? でも見てみろ周りは四面楚歌」

 

SI(写真左)「写真撮ってんじゃねえぞ」

 

 

Amateras(写真左)「お前は持たざる者、俺は持ってる者アマテラスです」

 

APELIL(写真右)「相撲取り? 俺なら不法所持 するブロッコリー」

 

 

見ていて良いなぁと思ったのは、みすとぐらすReal1z(リアライズ)、Sigto-N(シグトゥーナ)、ジャックポット

 

Sigto-N(写真右)は若手ながらフロウ、韻、バイブスどれもバランの良い自分のスタイルが確立されていて、ルックスも相まってかっこいい。

 

ジャックポット(写真右)は去年の新宿タワレコでの戦極スパーリングに出てた草履の人だ。今日はクロックス。

 

バースの中で「ニルヴァーナ」と言いだしたからなぜかと思ったが、ご本人がニルヴァーナのTシャツ着てた。

 

フィメールのMayuさんはクールな目つきで相手を見据えてラップするが、勝ったあとに「ありがとうございます」とさわやかな笑顔を見せた。

 

1回戦を不戦勝で勝ち上がったCESIAさんは「アイドル気どり」とdisられたのに「むしろ主人公 トーマス気どり」と返したが、無念の敗退。

 

K-Noiz(写真左)がDANGER(写真右)に「お前が来なくて試合が遅れたのに『ビートに謝れ』って…笑」

 

今のところのベストバウトはシード戦のmidori(写真左) vs T-Tongue(写真右)のバチバチなやり合い。

T-Tongue「ミドリは簡単に名乗れる名前じゃねえぞ 吸ったこともなさそうなやつが」

midori「1回戦見てなかったのか? 俺は本名を名乗るだけ」

勝ったのはT-Tongue

 

あと良かったのはDiceCream(写真右) vs 狂犬(写真左)の、地元のマイメン同士なのに本気でぶつかった試合。

「また犬のdis? 俺はILLでDEEP」

勝ったのはDiceCream

 





 

 

バトルはいったんお休みになって、DJ HYO-EによるDJタイムで、KEN THE 390の『Like This, Like That』がかかる。

この間 戦極公式から配信された怨念JAP vs MC正社員怨念さんがサビのフロウをサンプリングして「Right here, right now まずはお客さん、調子どう?」始めてた。

そのフロウで正社員さんが「泣かない 泣かない」と返したのも良かった。

 

 

ライブショウケースの最初はshima

レゲエの曲で観客を揺らす。

派遣社員さんが事前につぶやいてたけど、「日本語ラップオンリー」というのはラップでいい曲ならジャンルはヒップホップに限らずレゲエでもポエトリーでもポップでも、という趣旨らしい。

 

K-Noiz.はもともとヘッズとしてこのFAMILYによくMCバトルを見に来ていたが、自分でもラップを始めてライブできるまでになったとセルフ・ボースティング。

ヒューマン・ビートボックスも見せ、曲中にもロボット・ボイスを取り入れていた。

 

ライブのレポ写真、どちらも後方のDJブースにいるストロームさんが楽しそう。

 

 

2回戦でT-Tongue(写真左) vs TBANG(写真右)の対決が実現。

名前が似てるからT-Tongueが「名前を変えろ」とかねてから迫っており、TBANGは「負けたら改名する」と言っていた。

Creepy Nuts『合法的トビ方ノススメ』のビートに載せて「ダセエ先輩 射程圏内」とT-Tongueが勝利。

「名前変えろよ、絶対」と言われたTBANG「TとBANGの間に線入れます」

 

けーごから改名したJourneyさん(写真左)、強かったのだが言っている内容がコンプラにひっかかりまくっていて、ベストバウト動画には上がらなさそうね…。

 

バトルビートが日本語ラップの名曲ということで歌詞をサンプリングする人が多くて、そこも観客が楽しめた要素だったと思うけど、disの対象になる面もあり。

 

でもMk-2の『一網打尽』に乗せての「ネットで叩かれすぎてもはや『リスナー ヘイター』気にならねぇ」はうまかった。

 

あとdisで言えば畳みかけるライミングで勝ち進んでいるT-Swaggに「韻を踏んでばかり」と言ってぐらつかせたデームの切れ味は鋭かった。

延長にもつれ込んだが、惜しくもデームの敗北。

 

 

NoZuのライブショウケースのインダクター(紹介役)にMasa&トラヴィス・スットコ登場!

 

そしてNillNicoRIンをステージに呼び込む。

NoZuさんがRIさんのかぶっていたキャップを取って、フロアに投げちゃった。それでもRIさんは止まらねえ!

 

 





 

 

 

Amaterasは前日の冠ネット番組で視聴者と一緒に作ったという曲と、夏のレイドバックソング『(500)日のサマー』を披露。このタイトルはクロエ・グレース・モレッツが出ていた映画から取ったと思われるが、そういえばAmaterasさん映画批評コラムも書くほど映画通なんだっけ。

 

 

 

T-TANGG(バトル時の名前はT-Tongue)のライブショウケースにNillNicoが登場して『摩天楼』。サビでのあおりに応えて観客が「ウォーッ!」と叫ぶ。

 

 

 

3回戦以降はどれもベストバウトと言えるような白熱したバトルが続いた。

 

Amateras(写真右)はKREVA『SHOW』のビートに、待ってましたとばかり「1 for the money, 2 for the show. 3 for the money あらいつの間に」とかます。

そのAmaterasを再延長の末、Sigto-N(写真左)が倒した。

「一度うち来いよいいもん食わしてやるぞ?」に「どんな高級料理よりも母ちゃんの作る飯が一番旨い」と返したのに、Amaterasさんが「それは俺も一緒!」と笑顔で賛同したの面白かった。

 

 

 

ベスト8に勝ち残ったのは、怨念JAPchagoT-Tongue富嶽ストロームAPELILSigto-NRyo

 

早稲田大のchago(写真右)は頭の回転が速く、韻の手数も多い。

宇○丸さんとかケ○ザさんとかを輩出した有名ヒップホップサークルを「あそこはもうダメだと思ったから自分でサークル作った」と。

言うだけじゃなくて、後日ちゃんと大学生ラップ選手権の予選で優勝しているから、実行や実力が伴っていると言葉に重みがあるね。

 

大阪のRyo(写真右)は声量の大きさや滑舌の良さなどが効果的に働いて、内容が相手や観客に伝わりやすい。

 

富嶽(写真右)は去年の戦極U-22本選にも出場した実力者だが、「悩める」と枕詞についたように、バトルで思うように成績が残せない時期が続いた。

しかし最近は再び調子を上げていて、この日も着ていたTシャツの柄を「NO VIBES, NO LIFEは本物の西とfrogだけで充分だ」とdisられるも、それをまさにバイブスでねじ伏せて勝ちすすんできた。

 

しかしこの準々決勝でT-Tongueと激戦の末に敗れ、健闘をたたえ合う。

 




ストローム「お前は適当なフロウでごまかしてるだけ。気持ちよくビートに乗れてねぇ」

APELIL「気持ちいい、気持ちいい、まるでMDMA 俺はこのまま『YAH! YAH! YAH!』(チャ○アス?)するだけ」

 

向き合って目を合わせようとしないAPELILに対し、ストロームは延長戦で自分のバース後にフロアに降りて真正面からAPELILを見つめる。

勝ったのはストローム

 

 

 

準決勝からは8小節×4本の勝負になり、バトルビートは日本語ラップの曲から2曲DJが流したものを、その場で聴いて観客が決めるという独自の形式。

 

怨念JAP(写真左) vs T-Tongue(写真右)のときに選ばれたのはDJ RYOW『ビートモクソモネエカラキキナ』。

先攻のT-Tongueは「ほんと客は分かる奴だな 俺のビート活火山」と中盤のバースで曲名を自然に入れ込む。

怨念JAPからの「お前は韻ばかり それは目押し 誰でもできるジャグラー 俺は即興のギャンブラー」というdisに、「地元神奈川 ICE BAHNよりライム至上主義」とアンサーして、T-Tongueの勝利!

 





 

 

決勝はT-Tongue vs ストロームの鎌倉レペゼン師弟対決で、観客が選んだビートは同じ神奈川・横浜のオジロザウルス『AREA AREA』。

 

 

「後ろを歩いてきたんじゃねぇ、横で同じものを目指してきた」と食らいつくストローム、「お前さっき長渕の話してたけど『巡恋歌』しか知らねえんじゃねえか?」と突き放し、ライムスキルで転がすT-Tongue、「延長が見たいか!?」とあおる派遣社員、それに声を上げる観客

熱い熱いやり取りで2度の延長の末、最後ストロームは「あんたとやれてる今が最高に楽しい!」と笑顔を見せる。

 





 

MR.日本語ラップ、記念すべき第1回の優勝者はT-Tongue(ライブ時の名前はT-TANGG)!

賞金のほかに、スポンサーのDOWNER BOYS TOKYOよりTシャツが贈られ、タングさんは早速ツイッターに着用している写真をアップしていた。

Lamp Eye『証言』のトラックに乗せてのウィニング・ラップでは

「日本語ラップはMADE IN JAPAN 鼓膜にはEMINEM、Kendrick Lamer」

大会が幕を閉じると、バーカウンターの方から「怨念、酒おごってやるよ! 派遣社員、テキーラ飲むぞ!」というT-Tongueさんの声が響いた。

 





 

 

次回大会について

 




日本語ラップ好きなら絶対!!

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